植田昌子さん

     

 

  植田さんは神奈川出身。
シャガール・ローランサンなど、きれいな色・自然の色が好きで、

短大では油絵科。卒業後、陶芸教室に通い始めました。
笠間陶炎祭(ひまつり)を見に行って笠間と縁ができ、
窯元(大津晃窯)で陶芸体験のお手伝いなどしながら、

2年間学びました。
その後、落合杜寿子氏(益子)に師事。
自然の中で暮らし、薪窯で制作する師匠のもとでの2年間の修業は、
植田さんの原点となりました。

 


  

  2005年に、常陸大宮市の築150年の古民家に住み、築窯独立。
注文家具を手掛ける木工職人だったお父様は、

蹴ロクロ・タタラ板など作ってくれたそうです。
山の中の、古くて大きな家での一人暮らしからのスタートでした。
  料理を引き立てる「食器」と、

手に任せて勢いで作り上げる「花器」。
窯の中に炭を入れ、いぶすように焼く「炭化」
素朴な味わいのある「粗めの土」に、

「松灰釉」「糠釉」などの自然な釉薬を。
女性にしては大胆で大きめの花器は、花好きの植田さんならでは。
控えめなお人柄ながら、骨太の芯の強さもあり、頼もしい限りです。
8歳・5歳のお子さんの子育てもしながら、
陶器市(益子)と展示会中心に制作している植田さんです。