べべら 2019.06.11 陶器の口辺に見られる、素地の欠損やたるみのこと。ロクロでの成形の際、胎土の可塑性や粘度が不適性な場合に現れ、まれに、胎土へ混入した石粒や木片が陶人の指先に弾かれ起ることもある。 古来、数寄者はこの現象に侘びの風情を感じ取り、特別なものとして珍重。李氏朝鮮時代の伊羅保茶碗に多く見受けられ、わが国では、川喜田半泥子や石黒宗麿・鯉江良二などが作品に取り入れた。 「懐が深いし味もいい、しかもこのべべらが趣あるね。」「この茶碗、べべら口になってておもしろいな。」 (「でじたる陶器大辞典」) 穂髙隆児 朝鮮唐津小皿作り手・伝え手・使い手それぞれの価値観により「べべら」は「おもしろい」のか「不良品」なのか。人の個性のように、土の個性もあり手作りで 世の中にひとつしかないモノ「べべら」の見方でやきものの味わい方も違うようです
鶴野啓司さん 2019.06.01 「舞台」でも作品常設の鶴野啓司さんパリで個展開催中です店名は le sentiment des choses「もののあはれ」の意奥様・娘さんと一緒に渡仏オープニングレセプションでは日本から持参の日本酒や奥様手作りのおつまみで おもてなしされたそうですhttps://lesentimentdeschoses.com 焼き締め 片口手前と奥に3ヶ所「石はぜ」の跡があります 完成してからの欠けではなく制作中の欠けをそのまま焼成掘ったままの「原土」をふるいにかけて 自ら土作り粗めの土だと石や砂などの「雑味」が混じるそれが 土自体のもつ個性・味わい土味を大切にする鶴野さんならでは 土と火の力を借りて 人の手が生みだすものその力強さ・いとおしさ使いこむほどに育っていくのが楽しめる鶴野さんの作品です