鶴野啓司さん

鉄釉窯変壺

鶴野さんの工房にうかがいました。
「窯変」の「よう」音に
「妖しい」という文字がうかびます
窯の中で 土と火が融合して
得も言われぬ「変化」が生まれる
作り手にも どう表れるかは計り知れない
白化粧 徳利

「粉引き」と「白化粧」
鉄分の多い赤っぽい土に
白土の泥(泥漿 デイショウ)を掛けて施釉
作り方は同じでも
焼成後の景色の違いで 名前を変える
鶴野さんから教えてもらいました
粉引き 鉢

紅葉手 モミジデ 湯呑み

乙女がはにかんで ほんのり頬を染めたような
焼き締め ぐい吞み

粘土で成形して焼くだけなのに
灰が乗って 景色ができるおもしろさ

去年は 中国杭州
今年は フランスで個展の予定

益子の工事現場から出た土も使い
ふるいにかけたり砕いたりしての
丁寧な土づくり
土の個性を大切に

あれから 8年たちました
作り手 伝え手 使い手
人と人をつなぐことを 続けていられることが
しみじみありがたいと感じます