笠間陶芸大賞展2020

伝統も、オブジェも、食器も、みなアート

ついに! 笠間でも公募展始まります。
陶芸美術館主催で、
今まではアートの範疇に入りにくかった「生活の器・食器」も
対象としているのが特徴です。
金子館長の長年の思い入れが結実。
どうぞお楽しみに。
「舞台」は
ラベンダーの香りで包まれています。
艶やかな緑 しっとりした空気
夏は もうそこまで来ています。

べべら

陶器の口辺に見られる、素地の欠損やたるみのこと。
ロクロでの成形の際、胎土の可塑性や粘度が不適性な場合に現れ、まれに、
胎土へ混入した石粒や木片が陶人の指先に弾かれ起ることもある。
古来、数寄者はこの現象に侘びの風情を感じ取り、特別なものとして珍重。
李氏朝鮮時代の伊羅保茶碗に多く見受けられ、
わが国では、川喜田半泥子や石黒宗麿・鯉江良二などが作品に取り入れた。
「懐が深いし味もいい、しかもこのべべらが趣あるね。」
「この茶碗、べべら口になってておもしろいな。」
(「でじたる陶器大辞典」)
穂髙隆児  朝鮮唐津小皿

作り手・伝え手・使い手
それぞれの価値観により
「べべら」は「おもしろい」のか「不良品」なのか。
人の個性のように、土の個性もあり
手作りで 世の中にひとつしかないモノ
「べべら」の見方で
やきものの味わい方も違うようです

鶴野啓司さん

「舞台」でも作品常設の鶴野啓司さん
パリで個展開催中です
店名は le sentiment des choses「もののあはれ」の意
奥様・娘さんと一緒に渡仏
オープニングレセプションでは
日本から持参の日本酒や
奥様手作りのおつまみで おもてなしされたそうです
https://lesentimentdeschoses.com
焼き締め 片口
手前と奥に3ヶ所「石はぜ」の跡があります
 完成してからの欠けではなく
制作中の欠けをそのまま焼成
掘ったままの「原土」をふるいにかけて 自ら土作り
粗めの土だと石や砂などの「雑味」が混じる
それが 土自体のもつ個性・味わい
土味を大切にする鶴野さんならでは
土と火の力を借りて 人の手が生みだすもの
その力強さ・いとおしさ
使いこむほどに育っていくのが楽しめる
鶴野さんの作品です

5月の新着

山崎さおり 炭化粉引き湯冷まし片口
炭でいぶされた焼き色が目を引きます
山崎さおり マンガン釉炭化 ネコ急須
安藤子由利 かたつむり花器
男の子が抜けて そこにお花が入ります
柴田裕子 ユウコ ヘリンボーン鎬 ビアカップ
深みのある青い釉薬
小山義則 オヤマ 黒釉二合炊飯土鍋
土鍋の本場伊賀で修業されていた小山さんです
小山義則 灰青 カイセイ 魚型皿

新緑が目に鮮やかになり
爽やかなそよ風吹く笠間です


小山義則さん

ポット (後ろ手急須)

平成と令和をまたいで開催した
ひまつりも無事終わりました。

新茶の季節ですね。
薪窯で焼いた小山 オヤマ 義則さん茶器届きました。
宝瓶 ホウヒン (取っ手のない急須)

玉露のような低めの温度で淹れるお茶に
または 口元を持てば熱さをそれほど感じないようです
薪窯ならではの 見事に灰ののった景色
南蛮急須 横手

「焼き締め」は釉薬を掛けないで焼いた陶器ですが
その中で 鉄分が多く 焼くと赤っぽくなるものを「南蛮」と言うそうです
灰がのって溶けると「自然釉」になります
同じ土ですが
フタは低めの温度で焼いています

お茶が大好きなので
急須・ポットをご紹介できる幸せ
キレの良さも自信あり 水を入れて試していただいています
今年も ひまつりに合わせるかのように
真っ白な大輪の花で満開になったオオデマリ

新緑と爽やかな風の季節
16年目に入った「舞台」です